「電力の捨て場」の変遷
柏崎刈羽原発は夏のピークには使い物にならないようである。
東京電力がしきりに宣伝していたオール電化だが、
原発事故でオール電化の料金割引が仇になりそうな雲行きになってきた。
電気温水器からエコアイス、エコキュートに至る深夜電力の料金割引の変遷は原発の負荷対策の変遷だった。ここでは原発の「電力の捨て場」の変遷を見てみよう。
なぜ原発は深夜電力を捨てる必要があるのか?
原発は一定の出力で運転するしかない性質を持っている。
ピーク時に急激に出力を上げることもできなければ、
深夜に出力を落とすこともできない。
原発の電力は、需要がないときにも作り続けられる性質を持っている。
ならばどこかにその「捨て場」が必要なのだ。
このためいくつかの方法が考え出された。
揚水ダム
揚水ダムとはポンプで川や海から水をくみ上げて貯水するダムのことである。
地形を利用した既存のダムと異なり、既存の発電所がなければ存在しえないダムである。
なぜこんなダムが存在するのかというと、原発のあまった電力で水をくみ上げておき、
電力が足りないときに排水して発電するためだ。
いわば水を使った蓄電池である。
揚水と排水、発電の間にいくらかのエネルギーロスがあるのは当然として、
需要がまったくないときは発電せず単に排水して文字通り電力を捨てることもできる。
電気温水器
揚水ダムの建設コストは電力会社が負うが、
それを消費者にも負担させたのが電気温水器である。
深夜電力を割り引いておいて深夜の電力需要を作り出し、
その電気でお湯を沸かすというのが電気温水器の役割だ。
エコアイス、エコキュートも電気温水器の延長線上にあるビジネスモデルである。
さて次回では、原発事故でこのビジネスモデルが逆ザヤになる構図を見てみよう。
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by えんどうやすゆき
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