ここで云うゼミは、次の卒業研究の準備です。したがって、卒研の内容、まずタイトルを決めることができればればよい訳です。そして、関連の準備学習を行ないます。極論すれば、卒研を開始できる状態に持ってゆけばよい訳です。
プロ野球でいえば、春のキャンプと云ったところでしょうか。シーズン並みのオープン戦は行なうのでしょうか。
仲間意識を育成するため、毎年2泊3日の合宿研修を行ないました。場所は湯河原、大学に移る前お世話になった会社の研修所をお借りしました。もともと健保の保養施設ですからプロクラスの厨房があります。自分たちで食事作りから後片付けまで一切自分たちで行ないます。
初めに、一か月かけて計画し、進行も終了後の会計報告まで学生の手ですべて取り仕切ります。一度だけ1泊2日の合宿をしました。これは失敗でした。この研修所はキャンパスから200kmも離れており、しかも都内を通過しなければならないので、到着は夕刻になります。トラブったりすると、最後の車は午後8時を過ぎて到着となります。夜遅くまで宴会、パーティ騒ぎ。翌日は、遅い朝食後、戸締まりをしてお昼前には現地を発たねばなりません。これでは、行って帰っただけで、それ以外の行事は何も行えません。以後、中日をフルに使える2泊3日を原則としました。OBを招くこともありました。
手前味噌ですが、計画から会計報告までほぼ2ヶ月かけて、チームワークのいいグループができ上がったと確信しております。なにしろ同じ釜の飯を喰ったのですから。研修の合間に足を伸ばして、箱根を初めとして富士五湖、伊豆半島などを探勝したのはいい想い出になりました。
ジャイロ型とレーダ型
社会学者リースマンは、「孤独な群集」の中で、人間の性格を(1)内部志向型inner-directed と(2)外部指向型other-directed とに大別した。
内部志向型は、文字通り、自分の価値基準に基づいて定めた目標に向かって突進するタイプである。リースマンは、これをコンパス型と呼んだ。コンパスを備えていて、進路を北西に定めたら、嵐が来ても目的地に向かって突っ走る。一方、外部指向の人間は、レーダを備えていて、嵐が来れば嵐を避け、障害物を回避しながらコースを定める。
血液型では、O型がコンパス型、A型がレーダ型だと云われることが多い。根拠はないということですが、自分の周囲を見回すと、そんな気がしないでもない。
なぜここでこんなことを書いているかというと、研究室のメンバーを選び、メンバーが決まると、卒研の1年間これら学生諸君と同じ釜の飯を食うことになります。どんな釜を用意し、どんな飯を炊くか決めなければなりません。
たかが1年間といいますが、されど1年間です。さらに、一生お付き合いするかもしれません。
卒研に先行して、1年、または半年間、毎週1回のゼミ(ゼミナール、独Seminarの略、日本語では演習かな、研究結果を発表し、討論すること)を行なって卒業研究の準備を行ないます。4年生のときには、通常卒研8単位以外の単位はとっているので、学生諸君はもっぱら配属された研究室をベースとして学生生活を送ることになります。全人的なお付き合いが求められる訳です。就職活動も彼らの人生にとって大きな要素です。
このような卒研生を選び、共同生活を送るにあたって彼らの性格を想定し、かつ組み合わせを考えながら、卒研テーマとその研究内容を設定することは、極めて重要な課題だと思っています。
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